2018年9月13日木曜日

R.Sakamoto 10

【好きな映画、映画音楽】
「Citizen Kane」は大事ですが、何と言っても、Hermannが素晴らしいのは「Psyco」、「Vertigo」だと思います。

※それぞれ「市民ケーン」、「サイコ」、「めまい」。
坂本さんが最初に映画音楽を担当した際に見るべきとアドバイスをされた映画は「市民ケーン」だったという。

晩年はヒッチコックと仲違いしてしまいましたが。モリコーネは是非「1900年」を見て下さい。
とても長いですが。New Cinema Paradisoは少し甘すぎてぼくは好きではありませんが、それは個人の好みですから。

※「1900年」は本当に長いが、傑作である。
また、ニュー・シネマパラダイスは一般的に人気が高いがモリコーネの息子アンドレアが書いている部分も結構あると感じる。
坂本さんも音楽がエンニオとは少し違うところがあると指摘していた。(傑作には違いないが)

【映画音楽語法について】
映画音楽では、音楽の文法(拍、和声の流れ、旋律線の音楽上で必然的な上がり下がり等)が邪魔になることが多々あります。
映像のテンポや意味とずれてしまって、勝手に音楽の時間の中で走っていってしまうのです。それではいけません。

ジョルジュ・ドルリューは大好きです。
※フランス映画音楽の巨匠の一人

シェルタリング・スカイの音楽はジョン・バリーの家で作曲しました。
タルコフスキーは全て傑作です。特に何度も見ていると深く感じられるのが「鏡」です。
それ以前はやはり遺作の「サクリファイス」が一番好きでしたが。バッハと尺八が共存しているのが凄いですね。
武満さんもタルコフスキーの大ファンでした。ルイージ・ノーノも。
彼らにはタルコフスキーを偲ぶ曲がそれぞれあって、素晴らしいものです。

昔、フランスではドルリューの音楽を聴くために映画館に行くと言われたほど、ファンが居たそうです。「軽蔑」の音楽は、もう本当にたまりません!

2016.6

※坂本さんが如何に映画がお好きか、そして、映画音楽に対して鋭敏な感性を持っているかが伝わってくる。
彼が関わった映画監督はそれぞれが相当なくせ者揃いであり、音楽にも拘りが強い人が多かった。

優れた映画監督というのは、音楽家でも思い付かないような音楽的発想を時に発動するのだろうか。

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