2018年9月3日月曜日

坂本龍一 Episode4/映画について

Hans Zimmer は「ラスト・エンペラー」の時、ぼくのアシスタントでした。ま、彼のFairlightとスタジオを使っただけなんですが。
無調をどう捉えるのか。
作曲家はみな、なんとか新しい構造やシステムを作ろうと奮闘しましたが、何世紀にも亘る調性に変わるシステムはできませんでした。
そもそもケージの登場でシステムがない音楽が出てきてしまったので。
そこからは各自バラバラで統一理論のようなものはありません。
※ハンス・ジマーの音楽キャリアはロック・バンドから始まっている。彼もYMOという売れっ子バンドが1つの分岐点になっているのは興味深い。
ぼくは戦前のフランス映画が好きです。一番好きなのはジャン・ルノワールですが、他にもたくさん。
そして本当に映画が分かるためにはサイレントを見ないと。
サイレント時代にほとんどの映画技術は完成されています。
ドビュッシー好きのぼくが言うのは悔しいけれど、ドビュッシーは19世紀と20世紀の橋渡しをしました。
真に20世紀らしい音楽を創始したのはストラヴィンスキーとウェーヴェルンだと強く思います。
大事ですね!
▶まだ死んでられるかというエネルギー。
※これは私が映画、現代音楽に話を振ったために話が行ったり来たりしている。
ぼくはドビュッシーの発明=inventionに憧れつつ、やはりラヴェルの書き方の方が親近性がありますね。ま、よりアカデミックなので誰でも書き易いということなのでしょう。
※私も同感である。
ラヴェルは何らかの形で機能和声理論に結び付けられる部分が、ドビュッシーよりも多い。メシアンも三善晃もラヴェルの分析はしているが、ドビュッシーに関しては発表していない。勿論、個人的には研究し尽くしていただろうが。
人に説明がしにくかったのであろう。

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