2018年11月6日火曜日

楽曲サービス添削例(1)

回答者:平成30 年11 月1 日 彦坂恭人

O様の作品
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1楽曲名/最初なのでかなり奮発して書きました。

【楽曲の印象】フォークソング・バンドサウンドのアプローチでアーティストでいうと「チューリップ(財津和夫の)」などの中期の雰囲気が有り、親しみやすい楽曲だと感じました。

【技術面】
■形式
・明瞭に「A-A-B-B」形式で書かれているのは良いと思います!メロディや進行に関しても自然でした。後は、プロ・レヴェルは何が異なるのか?というと簡単に言うと「目立つ」ということ。デモの段階では「最初から最後まで一定のリズムパターンとリフ」でも勿論構わないのですが、1分~2分の「ドラマ」を見せるつもりでアレンジをする必要があります。

・デモ音源を聴くのは大抵が企業の担当者ですので、必ずしも音楽的素養があるとは限りません。数百と来るデモの中で「一回聴いて分かりづらいもの」は選外になるのは明らかです。例としては、途中でブレイク(キメ)を作る(「ジャッ・ジャーン」等の)、ハイハットやバスドラムのパターンを思い切って変えてみる。B の部分で後ろにシンセかコーラスを入れてみる(分からなければ最初はコードの補強・白玉でも良いと思います)

■ミックスについて
・聴きとりにくい訳ではないですが、若干定位が不明瞭に思いました。生バンドを想定されているように感じたので、Vocal(センター)、Drums、Bass(センター)、Guiter(複数であればpan で左右に振る)があたかも目の前に立っているかの様に立体感を出すには、奥行きを作る必要があります。私の場合は全てのパートに「コンプ
レッサー」は掛けます。

・男性ヴォーカルはミックスにおいて「低域」に「ドラム・ベース・ギターの低音部」というライバルが沢山居るので、それぞれを「EQ」で調整する必要があります。低域の全体をややカットしながら聴かせたい音の部分だけ上げる感覚です。同じ周波数帯域に複数楽器が重なると「マスキング」が起きて両方ともこもってしまいます。

・ドラムパートは「皮物(太鼓)、金物(シンバル・ハイハット)」で全てトラックを分けてバスドラムを-10dB(コンプレッサーも入れた上で)に合わせ、それとのバランスでスネア、ベース、ヴォーカルと足していくと不明瞭になっ
た時点で気付くはずです。

【総評】楽曲としては一回聴いて親しみの持てる良い曲だと感じました。後はキャラクターを立たせること。現代性(これは商業としてやる場合に限りますが)を持たせることでキレのある音楽になると思います。

以上

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